注57. 大家族環境で育った日本人

1940年代の末まで、農業を主たる産業としていた日本では、祖父母、父母、子供達が1つの屋根の下で暮らしていました。それを、大規模な家族形態と言います。これは、田植えや稲刈りの時期など、たくさんの労働力を必要とする農繁期には、家族の構成員全員を労働力として利用し、そうではない農閑期には、一部の構成員だけの労働力で生産を行うには便利な形態でした。現在では、家族は親と子の2世代になっています。以前は、日本の家族は3世代、4世代家族が普通でした。ですから、同じ屋根の下に暮らす家族が高齢者の面倒を見ることができるため、高齢者の介護の問題もありませんでした。高齢者の介護は、家庭内で、主婦と子供や孫たちが行っていたからです。

ブラウザの「戻るボタン」で、元の画面に戻ってください。